Blog

口臭と唾液の量って関係あるの?臭いの原因と唾液を増やす方法をご紹介

口臭にはお口の中の環境や体内の問題など、さまざまな原因がありますが、実は唾液の量が関係していることをご存じですか?本記事では、口臭の主な原因や唾液との関係性について解説します。口臭で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

 

口臭の原因ってなに?

ニンニクや玉ねぎなど臭いの強い食べ物を摂取した後に、口臭が生じたことがある方も多いのではないでしょうか。しかし、口臭の原因はそれだけではありません。以下の要因によって引き起こされることがあります。

ドライマウス

ドライマウスとは、加齢やストレス、薬の副作用など何らかの原因で唾液の分泌量が低下し、お口の中が乾燥する病気のことです。
唾液はお口の中を潤すだけでなく、食べかすや細菌を洗い流す作用、細菌の繁殖を抑える作用、お口の中を中性に保つ作用などがあります。しかし、ドライマウスになるとこれらの作用が低下し、細菌が繁殖しやすい状態に。細菌はタンパク質を分解して臭いのするガスを生成するため、口臭の原因となることがあります。

虫歯

虫歯によって歯の表面のエナメル質が溶けて穴が大きくなると、中に食べかすや細菌が溜まり、腐敗して臭いを発することがあります。特に、虫歯が進行して歯の内部にある神経に到達すると神経が破壊され腐敗が進むため、強い口臭の原因となります。

歯周病

歯周病は歯ぐきに炎症を起こし、放置すると歯が抜け落ちてしまう恐ろしい病気です。進行すると歯と歯ぐきの間に「歯周ポケット」が形成されて中に細菌が溜まります。
歯周ポケットに蓄積された細菌は、タンパク質を分解する過程で臭いのするガスを発生させます。歯周病が進行するとより多くのガスを発生させるため、強い口臭を引き起こしてしまうのです。

舌苔(ぜったい)

舌の表面に白っぽいものが付着していませんか?これは「舌苔」と呼ばれるもので、お口の中の粘膜が剥がれ落ちたもの、細菌の死骸、食べかすなどが蓄積したものです。お口の中の細菌が蓄積物のタンパク質を分解することで口臭を引き起こします。

消化器系の病気

胃の調子が悪くなると口臭が発生することがあります。たとえば、胃炎になると食べ物が消化されにくくなり、本来腸で行われる発酵が胃の中で起きます。そこから出たガスが血流に混ざり全身を巡った後、肺から臭いのする呼吸として排出されてしまうのです。
また、逆流性食道炎は、胃液が喉の方まで上がってくるため、酸っぱい口臭を引き起こすことがあります。

 

唾液と口臭って関係してるの?

「唾液の臭いが気になる」このような悩みを抱えている方もいるでしょう。唾液は本来無臭ですが、お口の中が乾燥すると口臭が発生することがあります。
唾液は「唾液腺」と呼ばれる組織から1日約1.5リットル分泌されるもので、消化を助ける役割、虫歯・歯周病を予防する働き、お口の中の汚れを落とす自浄作用があります。
しかし、ホルモンバランスの乱れや加齢、アルコールの摂取、喫煙、薬の副作用などで唾液の量が減ると自浄作用が低下します。乾燥したお口の中は細菌の繁殖が活発になり、臭いの原因になるガスを発生させて唾液が臭くなるのです。
また、唾液の減少は虫歯や歯周病、口内炎などお口のトラブルを増加させてしまう可能性もあります。唾液はお口の中を清潔に保ち、口臭を予防するなど大切な役割があるため、唾液を増やすことが重要です。

 

唾液を増やす方法とは

口臭を予防するためには、細菌を繁殖させないように唾液の量を増やすことが重要です。ここでは、ご自身で簡単にできる唾液を増やす方法をご紹介します。

よく噛んで食べる

よく噛んで食べることによって、唾液腺が刺激されて唾液の分泌が促されます。1口30回を目安に噛む回数を増やしてみましょう。
また、キシリトール配合のガムを噛むこともおすすめです。キシリトールには虫歯菌の繁殖を抑える効果があります。ガムを噛むことで唾液の分泌を促しながら虫歯予防もできます。

唾液腺マッサージをする

唾液腺には、耳下腺(じかせん)・顎下腺(がっかせん)・舌下腺(ぜっかせん)と呼ばれる三大唾液腺があります。刺激することで唾液の分泌を促すことが可能です。

  • 耳下腺
    耳の前に位置しています。指の腹を使って後ろから前へと円を描くように動かしましょう。この動作を10回繰り返します。
  • 顎下腺
    下顎の内側のやわらかい部分に位置しています。親指を当て、耳の下から顎の下に向かって、5か所程度にわけて約5秒間押し続けましょう。
  • 舌下腺
    顎の先端の内側に位置しています。両手の親指を使って、顎の真下から10回ほど押し上げます。
  • こまめに水分補給する
    唾液は主に水分でできているため、体内の水分が不足すると唾液の分泌量も減少します。こまめな水分補給でお口の中の乾燥を防ぐことが可能です。ただし、カフェインやアルコールには利尿作用があり、過剰に摂取すると体内の水分が減って、唾液の分泌量も減少する可能性があるため注意しましょう。

 

まとめ

唾液の量が減ると、口臭の原因となる細菌が繁殖しやすくなります。口臭予防のためには、唾液の量を増やすことが重要です。よく噛んで食べる、唾液腺マッサージを行う、こまめに水分補給を行うなどの方法があります。
日頃のお口のケアも大切ですが、歯科医院での定期検診を受けることで口臭の予防や改善が期待できます。唾液の量が減って口臭が気になる方は気軽に当院までご相談ください。

 

当院の予防治療についてはこちら