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インプラントの手術中・手術後に痛みはあるのか?対処法や注意点について解説します
外科手術を伴うインプラント治療では「手術をすると痛みや腫れがひどく出るのでは?」「手術後はどう過ごせばいいかわからない」などの疑問や不安をお持ちの方も多いと思います。そこで今回はインプラントの手術中・手術後に考えられる痛みや腫れについて、症状の特徴や対処法、術後の過ごし方などについて解説していきます。
インプラントの手術中に痛みはあるのか?
インプラントの手術は他の歯科治療と同様に、事前に必ず局所麻酔を使用します。したがって基本的には、手術中に痛みを感じることはほとんどありません。
一方で歯科治療が苦手な方のなかには、処置中の音や振動にもストレスを感じる場合があります。不安感や恐怖心の強い方には、下記にご紹介する「静脈内鎮静法」をご利用いただくと、手術中の不安や緊張を和らげることが期待できます。
インプラントの手術後に考えられるリスク
インプラントの手術後に起こりがちな症状として、以下のようなものが挙げられます。
痛み
手術後は当日中に麻酔が切れ、長くて1週間程度は痛みが続く場合があります。ただ痛みの多くは痛み止めの服用によって抑えられるため、日常生活に支障をきたすことはほとんどありません。
腫れ
インプラント手術後の腫れは、手術翌日から1週間ほど続くことがあります。ただ手術後の腫れは傷口を治す過程でおこる体の正常な反応であり、多くの場合は時間の経過とともに自然に治まります。一方で1週間以上腫れが続く場合や、傷口から膿が出る場合などは手術部位に細菌感染を起こした可能性があるため、早めに担当医までご相談ください。
出血
手術当日は術後に多少の出血がありますが、傷口から血がにじむ、あるいは唾液に血が混じる程度であればとくに問題はありません。もし出血が気になる場合は、清潔なガーゼを10分~20分ほど噛んで止血しましょう。それでも血が止まらない場合は、すぐに担当医にご連絡ください。
インプラントの手術中の対処法
インプラント手術では、以下の方法で手術中の痛みを抑えていきます。
局所麻酔
インプラント手術では、歯を削ったり抜いたりする時と同じ局所麻酔を使用し、術中の痛みを抑えます。注射時の痛みについても、あらかじめ注射する部位に表面麻酔の塗布を行い軽減します。
静脈内鎮静法
局所麻酔は手術部位の痛みを抑えられますが、意識がはっきりとしているため、処置中の音や振動などが不安感や緊張を高める原因になってしまうことがあります。
このような恐怖心の強い方に有効なのが「静脈内鎮静法」という麻酔法です。静脈内鎮静法では鎮静効果のある薬剤を点滴して体をリラックスした状態にし、血圧や脈拍などを図り、体の状態を管理しながら恐怖心や緊張を和らげてくれます。
感覚としては「うたた寝」に近い状態で、ウトウトと眠っている間に処置が進められます。一方で意識を失うことはないため自身で呼吸ができるほか、こちらの呼びかけにも答えることができます。
※静脈内鎮静法のご利用を希望される場合は、別途10万円で承っております。
あらかじめご了承ください。
インプラントの手術後の対処法や注意点
インプラント手術後の痛みや腫れの程度には個人差があり、術後の過ごし方にもいくつかの注意点があります。したがってインプラント手術を受けた際には、以下の点に十分にご注意ください。
手術当日は安静を心がける
手術当日は激しい運動を避け、できるだけ体を安静にしましょう。入浴も長湯はせず、シャワー程度に軽くとどめてください。
飲酒・喫煙は控える
アルコールは血流をうながす作用があるため、出血や痛みを悪化させる恐れがあります。また喫煙は傷口の治りを悪くしたり、インプラントと顎の骨の結合を妨げたりする原因になります。したがって術後2週間程度は飲酒や喫煙を控えましょう。
処方された薬は、歯科医の指示通りに服用する
術後に出される抗生物質(化膿止め)は傷口の細菌感染を抑え、腫れや痛みを防ぐ効果があります。そのため、術後の症状が特にない場合でも、必ず歯科医の指示通りに処方分を最後まで飲み切るようにしてください。なお、痛み止めについては術後の痛みが気になる際に服用すると効果的ですが、必ず用量を守り、4時間以上の間隔をあけて飲むようにしましょう。
まとめ
インプラント治療は外科手術が必須であるため、通常の治療よりも痛みや腫れに対する不安は大きくなります。まずはインプラント手術のリスク、それらを防ぐための予防法や対処法をしっかり理解しておくことが大切です。インプラントについて不安なこと、わからないことなどがありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。