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抜歯後にインプラントを考えている方へ、治療方法の選択肢について

インプラント治療を行う際、歯や歯の根が残っている場合は抜歯をする必要があります。
その際に抜歯をしてからすぐにインプラントの人工歯根の部分を埋入する場合と、少し期間をあけてから埋入する場合があります。少し期間をあけてから埋入する方法が一般的ですが、すぐに埋入する方法と何が違うのかは、インプラント治療を考えている方には気になるところなのではないでしょうか。
そこで抜歯後すぐにインプラント治療を始める場合と抜歯後期間をあける場合とで何が違うのか、インプラント以外の治療の選択肢はあるのかなどを解説します。

 

抜歯即時埋入法(ばっしそくじまいにゅうほう)とは

抜歯即時埋入法とは、その名の通り、抜歯するのと同時にインプラントを埋入する治療方法です。
その日のうちにインプラント体を埋入し、上の人工歯の部分に仮歯を被せることができます。
抜歯即時埋入をするためには下記のような条件があります。
・インプラント治療をする箇所やその周りに虫歯や歯周病などトラブルがないこと
・インプラント埋入部や周りの骨の厚み、高さがある程度しっかりしていること
・重い全身疾患を患っていないこと
ただし、一般的には行わない歯科医院が多く、当院でも破折時の抜歯や乳歯の抜歯時に行う場合もありますが、基本的には行っておりません。

 

抜歯即時埋入のメリット

○治療期間を短くできる
従来のインプラント治療では抜歯後数ヶ月たってから治療を始めていました。それに比べ抜歯してすぐに埋入ができることで治療期間が大幅に短くなります。

 

抜歯即時埋入のデメリット

○条件が満たされずできない方もいる
お口の中の条件がそろわないと、抜歯即時埋入での治療は難しくなります。
○感染リスクが高い
抜歯は傷口から感染するリスクが高く、そのままインプラント治療を行うことで感染症を起こす可能性は高くなります。

 

抜歯待時埋入法(ばっしたいじまいにゅうほう)とは

抜歯待時埋入法とは、抜歯箇所が治癒するまで4週間~半年程度期間をあけてインプラント治療を開始する、一般的なインプラント治療の方法です。どれくらいの期間をあけるかは、お一人おひとりのお口の中や骨の状態によって歯科医師が適切に判断します。当院では基本的に抜歯待時埋入法で治療を行っております。

 

抜歯待時埋入のメリット

○適応範囲が広い
骨が足りない場合なども対応できるため、適応症が幅広い治療方法です。
○初期固定が得られやすい
抜歯後にしっかりと治りを待ってからインプラントを埋入するため、インプラントと組織の結合、初期固定が得られやすく安定しやすいのが特徴です。

 

抜歯待時埋入のデメリット

○治療期間が長い
抜歯後の治癒を待つことでその分治療期間が長くなります。
○外科手術が多くなる
抜歯後にまた歯茎を切ってインプラントを埋入する手術を行うため、外科手術の回数が増えて患者様への負担が増えてしまいます。

 

抜歯後の治療の選択肢について

抜歯後の治療方法はもちろんインプラントだけではありません。ブリッジや入れ歯という治療方法もあります。
インプラントの場合は、見た目がきれいで自分の歯のように噛めるようになります。しかし保険適用外であることから費用が高額で、手術や治療期間がかかるなどの負担もあります。
ブリッジや入れ歯の場合は保険適用のものもあり、治療に手術も必要なく、治療期間もインプラントほどかかりません。
しかし、入れ歯の場合はバネをかける歯に負担がかかることや、見た目が気になる、心理的に入れ歯を装着することに抵抗があるという場合があります。
また、ブリッジは歯を失った部分の両隣の健康な歯を大きく削って被せる必要があります。また、歯磨きの方法にも工夫が必要になってきます。

 

まとめ

抜歯後の治療方法にはそれぞれメリット、デメリットがあります。
また、お一人おひとりの症状や状況によって適切な方法は異なります。費用、治療期間、施術内容をはじめ、効果や他の歯への影響など様々な角度から検討して、ご自分に合った治療方法を選ぶことが重要です。
歯を失った部分は放置していても良いことはありませんので、早めに治療を行うことも重要になってきます。抜歯後の治療についてわからないことがあれば、当院までお気軽にご相談ください。

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