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歯周病予防は正しいブラッシングから!知っておきたい効果的なセルフケア方法

長く歯磨き指導を受けておらず、現在も自己流で歯磨きをしてはいませんか?歯周病を予防するにも、歯周病を治療するにも欠かすことができないこのブラッシングですが、正しい磨き方やケア用品の使用により、清掃効果が格段に高くなるかもしれません。
今回は歯周病予防に効果的な正しいブラッシング方法だけでなく、歯ブラシの選び方や歯間ブラシなどの補助清掃用具について知りたい方も必見の内容です。

 

正しいブラッシングとは

●スクラビング法
スクラビング法は、歯ブラシの毛先を歯に対して直角に当て、同時に毛先を歯ぐきの際にも接触させながら、小さく前後に動かす基本的な歯磨き方法です。動きが大きくなってしまうと清掃効果が損なわれてしまうので、とにかく細かく前後に動かすのがポイントです。
スクラビング法は、特に以下の方に推奨されるブラッシング方法です。
・歯ぐきが健康、または軽度の炎症がある
・知覚過敏の症状がある
・歯ぐきが下がっている
・歯並びが悪い

●バス法
バス法はスクラビング法とは違い、歯ブラシを直角ではなく45度の角度で歯ぐきに当てて、小さく圧迫振動させるブラッシング法です。毛先を歯周ポケット内に挿入するため、歯肉マッサージの効果は大きいですが、誤った操作や硬い歯ブラシの使用により、歯肉を傷つけてしまうこともあるので、事前に歯科医師や歯科衛生士からの指導を受けるのが望ましいとされています。
バス法は歯ぐきに炎症がある場合など限定的に用いられる方法で、主に以下のケースに適応されます。
・歯ぐきが腫れ、出血が見られる
・歯ぐきに痛みがある
・歯周ポケットが深い(重度の歯周病)
・外科処置の術後である

 

歯ブラシはどうやって選べばいいの?

●ブラシの硬さ
歯ブラシの硬さはご存知の通り、大きく分けて①やわらかめ、②ふつう、③かための3種類があります。通常のお掃除と同じように、硬いブラシはその分歯垢を落としやすいものの、歯ぐきが下がる歯肉退縮や、歯が削れてしまう楔状欠損(くさびじょうけっそん)とそれに伴う知覚過敏が起こる危険性も高くなります。
そのため、歯ぐきが健康な方は②のふつうのブラシを、歯ぐきが腫れていたり痛みがあったりする方は歯ぐきに優しい①のやわらかめのブラシを使用するといいでしょう。
また、稀に豚や馬の毛を使用した天然毛の歯ブラシがありますが、毛先の長さが均一で無いため清掃効果が下がること、さらに吸水性を持っているため不衛生になりやすいことから、おすすめはできません

●毛先の形
普段はあまり意識しないかもしれませんが、毛先は歯ブラシによって様々な処理がされています。基本的には、歯ぐきに優しい毛先が丸い円状のもの(ラウンド)、あるいは毛先が少し細くなっているテーパードカットのものがおすすめです。
また、ブラシの形は通常横から見て直線型のもので問題ありませんが、歯並びが悪い方や矯正器具を装着中の方は、ブラシの形に凹凸がついているもので部分的に歯磨きをするのもいいでしょう。

●ヘッドの大きさ
ヘッドは歯ブラシの頭の部分で、小型の方が奥歯にも届きやすく磨きやすいとされています。しかし、あまりにも小さすぎると清掃効果が下がったり、歯ブラシに時間がかかってしまったりするため、下の前歯の裏側に楽に入るかを目安に選ぶと良いでしょう。
また、ヘッドの厚みも薄い方が奥歯に対してブラシがしっかりと届きやすいため、自分の口のサイズに合う、やや小さめでヘッドの薄い歯ブラシがおすすめです。

●頸部の長さ
頸部とは持ち手からブラシまでのことをいい、一般的には奥歯の裏側を磨く際に邪魔にならないよう、細くて長めのものが推奨されています。頸部が屈曲しているものは歯ブラシの毛先に力が届きにくくなることから、真っ直ぐな直線型がおすすめです。

●持ち手(把柄部・はへいぶ)
持ち手は個人の好みで問題ありませんが、持ちやすく、操作がしやすいものを選びましょう。
材質や形によって持ちやすさも変わりますが、ラバーを部分的に使用した持ち手は滑りにくいといったメリットがあります。

 

歯ブラシ以外の補助清掃用具

●歯間ブラシ
歯間ブラシは、歯と歯の間に隙間がある方におすすめの補助清掃用具です。ブラシの大きさは幅広く展開されており、自分にあったサイズを選ぶことができます。
ただし、使用方法やサイズが不適切だと歯ぐきが下がってしまったり、歯が磨耗してしまったりすることもあるため、初めて使用する前には歯科医院で指導を受けることをおすすめいたします。

 

●デンタルフロス
デンタルフロスは歯ブラシと併用することで、高い清掃効果を発揮する補助清掃器具です。基本的には糸状のフロスを指に巻き付けて使用しますが、糸ようじのようにホルダーがついたものもあるので手先に自信がない方でも使用することができます。
また、ブリッジを入れている方向けに、デンタルフロスでブリッジの底を掃除するための誘導針(フロススレッダー)がフロスとは別に販売されています。補助的に使用することで補綴物も衛生的に保つことができます。

●タフトブラシ
歯ブラシだけでは届きにくい箇所にもスムーズにアプローチできるのが、鉛筆のような毛先をもつタフトブラシです。毛先の細さや長さ、形の種類も豊富なため、親知らずや矯正中のケアはもちろん、インプラントなどさまざまなケースで使用できます。
頬の筋肉が厚い、舌の圧が強くて歯間ブラシが使用できない方にも、おすすめです。

 

まとめ

今回は基本的なブラッシングに関するお話でしたが、歯や歯ぐき、年齢などによっても適切なブラッシング方法、セルフケア用品は異なります。
歯科医院では歯科衛生士が、このような背景を考慮したオーダーメイドの歯磨き指導を行っています。まずは専門家の指導を受け、自分にぴったりの口腔ケアで歯周病を予防していきましょう。

 

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