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入れ歯になる平均年齢と原因は?入れ歯の種類も解説

入れ歯というと、中高年から高齢の方にかけて必要となるイメージが強いですが、実際に入れ歯になる平均年齢はどのくらいなのか気になりますよね。また、入れ歯になる原因がわかれば、予防もしやすくなります。そこで今回は、日本人が入れ歯になる平均年齢やその原因、入れ歯の種類などを詳しく解説します。

 

入れ歯が必要になる年齢って?

入れ歯になる年齢というのは、歯を失う年齢を意味します。なぜなら入れ歯は、失った歯の治療法として、もっとも標準的なものだからです。

歯の喪失が起こるのは45歳くらいから

私たちの歯は、親知らずを除くと全部で28本生えてきます。この本数が減り始めるのは、45~54歳くらいであることが厚生労働省による歯科疾患実態調査によって明らかになりました。意外に年齢が高いことに驚かれた方も多いのではないでしょうか。
歯科疾患実態調査の結果では、45~54歳の残存歯数が27本、55~64歳では24.5本となっています。つまり、日本人で入れ歯が必要となる平均年齢というのは、50歳前後といえるのです。ちなみにこの統計では、75歳以降でも15.7本の歯が残っていることから、いわゆる後期高齢者と呼ばれる方々もまだまだ総入れ歯までは必要ないことがわかります。
ただし、これらはあくまで平均的な値であり、人によっては20~30代で入れ歯が必要になるケースもあります。60代で総入れ歯を入れている人もいますので、その点は誤解のないようにお願いします。

 

入れ歯が必要になる原因とは

次に、入れ歯を入れなければならなくなった原因についてです。それは日本人が歯を失う主な原因を意味します。

原因1:成人の多くがかかっている「歯周病」

意外に思われるかもしれませんが、日本人が歯を失う原因第1位は「歯周病」です。歯周病は、進行する過程で歯ぐきや顎の骨が破壊されていく病気です。自覚症状に乏しく、気付いた頃には重症化していることも珍しくないため、歯周組織が歯を支え切れなくなり、抜歯を余儀なくされます。歯周病の末期では、歯が自然脱落することもあるのです。

原因2:歯そのものが蝕まれていく「虫歯」

日本人が歯を失う原因第2位は「虫歯」です。虫歯は、ミュータンス菌に代表される虫歯菌の酸によって、エナメル質や象牙質が溶解していく病気です。軽度から中等度の虫歯なら、感染した歯質を除去したり、根管を清掃したりすることで歯を保存できますが、重度の虫歯では抜歯が第1選択となりやすいです。そのため虫歯が原因で入れ歯を装着することになったという人も少なくないのです。

原因3:転倒などによる顔面への外傷

誤って転倒したり、スポーツで顔面に強い衝撃を受けたりすると、歯が折れることがあります。とくに歯根が折れると、歯の保存が難しくなり、抜歯せざるを得なくなるケースが多いです。

 

様々ある入れ歯の種類

失った歯を補うための入れ歯は、保険診療と自費診療の2つに大きく分けられます。

保険診療の入れ歯の特徴

保険診療の入れ歯は、人工歯と義歯床が歯科用プラスチックで作られています。専門的にはレジンと呼ばれるもので、原材料費が安い反面、摩耗や変色が起こりやすく、破折しやすいというデメリットを伴います。部分入れ歯の場合は、残った歯に引っ掛けるクラスプが付随するため、見た目があまり良くありません。けれども、壊れた時に修理がしやすい、治療期間が比較的短い、3割負担で5,000~15,000円程度で作製できる、といったメリットを伴うことから、気軽に作れる入れ歯として今も昔も高い人気を集めています。

自費診療の入れ歯の特徴

自費診療の入れ歯では、使用できる材料に制限がかかりません。例えば、人工歯にセラミックを使ったり、シリコーンのようなやわらかい素材でプレート部分を覆ったりすることも可能です。その中でもとくに人気が高いのがノンクラスプデンチャーです。
保険診療では、金属製のクラスプを使わなければならないところを自費診療ならクラスプのない設計で部分入れ歯を作製できるからです。クラスプの部分は歯ぐきと同じ色をしたやわらかい素材で構成されていることから、見た目も装着感も良好です。ただし、自費診療の入れ歯は費用が高い、故障した時の修理が難しい、特別な製法が適応される場合は、治療期間が長くなる、といったデメリットを伴いますので、その点も理解した上で、選択することが大切です。

 

まとめ

今回は、入れ歯になる平均年齢と原因、入れ歯の種類について解説しました。日本人は、45~54歳くらいの間に歯を1本失う方が多いです。55~64歳になると、平均で歯を3.5本程度、失うことから、入れ歯が必要になる平均年齢は50歳前後と言えます。日本人が歯を失う主な原因は歯周病と虫歯なので、これらの病気をしっかり予防できれば、入れ歯が不要な生活を送りやすくなることでしょう。仮に歯を失ったとしても、入れ歯にはいろいろな種類があり、審美性や機能性、耐久性を追求することも可能であるため、まずは歯医者さんに相談することをおすすめします。

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